顔にしわが増えてきてしまったColumn

しわは年齢を重ねると同時に増えていきます。これは誰もがそうです。ですが、しわは見た目年齢を上げる原因になります。進行状況によっては実年齢より老けて見えることもあります。そんな悩ましい肌トラブルであるしわを改善し、肌にハリを取り戻すためにはどうすればいいのでしょうか。

しわの原因

年齢を重ねていくと肌から水分が失われ、乾燥状態になります。その状態がハリの低下を招き、しわを増加させる原因になります。ですが、しわが増える原因は、何も加齢だけにあるわけではありません。ほかにも、肌から水分を奪う要因も引き金となる場合もあります。

たとえば、紫外線です。紫外線にはA波、B波、C波の3種類があります。通常、一部のB波とC波はオゾン層によってブロックされるため、地表に届きません。しかし、A波と一部のB波はオゾン層を抜け、地表に降りてきます。そして肌に浸透し、ダメージを与えます。

特に地表に届く全紫外線の95％を占めるA波は、真皮層まで届き、肌のハリを生み出すコラーゲンやエラスチン、ヒアルロン酸などをつくり出す繊維芽細胞を損傷させます。A波のダメージが大きい肌は、ハリを失い、その結果、しわを引き起こします。

また、B波は肌の表面で吸収されますが、A波よりエネルギーが強いため、細胞を損傷し、日焼けやシミ、そばかすの原因となります。

「肌の糖化」も一因に

糖分は体の主要なエネルギー源のひとつです。しかし、血液中の糖分が過剰であると、体内でたんぱく質などと結びつき、細胞を劣化させると考えられています。この現象を「糖化」と言います。糖化によってコラーゲン繊維が破壊されると、肌からハリが失われていきます。それが、しわを増加させることにつながります。また、糖化で生み出された老化促進物質のAGE（糖化最終生成物）は、肌から透明感を奪う原因でもあります。

しわの種類

しわには大きくわけて3つの種類があります。「表情じわ」「乾燥じわ」「真皮じわ（たるみじわ）」です。

表情じわ

表情じわは、表情の癖によってつくられるしわのことです。主におでこや眉間、目尻にできやすいという特徴があります。たとえば、しかめっ面が癖になっている人、考えごとをするときに無意識に何かしらの表情をつくっている人はしわが増えやすくなります。このような表情の癖が、しわを定着させる原因となります。

乾燥じわ

乾燥じわは、肌が乾燥することで増えるしわのことです。表皮にできる特徴があることから「表皮じわ」と言われることもあります。肌表面の水分不足が引き金となるので、年齢に関係なくあらわれます。目元や頬、口の周りは乾燥しやすいため、乾燥じわがつくられやすい傾向にあります。

真皮じわ

真皮じわは、肌の奥にある真皮に負担がかかることでできるしわです。真皮には肌のハリを生み出すエラスチンやコラーゲンがあります。この2つの成分が紫外線などの影響で減少すると、徐々にハリが失われ、肌がたるみやすくなります。そのたるみがしわを引き起こします。この特徴から「たるみじわ」と呼ばれる場合もあります。真皮じわは、深いしわになりやすいので、一度できるとなかなか改善できないと言われます。ほうれい線やマリオネットラインは、真皮じわのひとつとされています。

しわの対策方法

しわの大きな原因は肌の乾燥です。しわを目立たなくしたい、予防したいという場合は、まず肌にしっかりと水分を与え、うるおいのある状態をキープすることが重要になります。洗顔後は必ず化粧水を使い、化粧水の蒸発を防ぐ乳液やクリームも取り入れつつ、肌の水分を保ちましょう。化粧水はたっぷり使うのがポイントです。

また、線維芽細胞を損傷させる紫外線を対策することも欠かせません。紫外線は太陽が出ているときだけでなく、曇りのときも地表に降り注ぎます。天気に左右されないので、雲が多い日でも日焼け止めなどを使い、肌に浸透する紫外線の量を抑えましょう。紫外線は3月頃から増え始め、5月頃には真夏とほぼ変わらない量が降り注ぐと言われています。3月頃から対策に取り組むといいでしょう。

さらに、顔の筋肉を鍛えることで、表情筋の筋力を上げ、たるみが引き起こすしわの予防効果を期待できます。

効率よくしわの改善に取り組むなら…

より効率的にしわの改善に取り組むのなら、セルフケアに加えてエステサロンの活用がおすすめです。エステサロンにはフェイシャルケアに関して豊富な知識があるエステティシャンが在籍しています。セルフケアより効果的な方法でしわにアプローチすることができます。

また、セルフケアは毎日お手入れする必要がありますが、エステサロンでの施術は月に1回～2回でも充実なケアを受けられます。普段のセルフケアのアドバイスも受けられるので、プロの意見を取り入れながらしわケアに取り組んでいけます。

しわが気になり始めたら対策を

しわのケアは気になり始めたタイミングでおこなうのがポイントです。できたばかりのときは、まだ肌の乾燥などがそれほど進行していないためです。逆に、まだしわが目立っていないからといって放置していると、肌の状態が悪化していき、しわが増えたり、深くなったりする原因になります。早めのケアがハリのある肌をキープできることにつながります。